求職者の興味を惹きつけるWEB説明会・動画・面談の効果的な使い分け!【オンライン説明会のやり方③】

このブログでは、志村智彦(志コンサルティング)と谷出正直(採用研究所・所長)が、
「人事が変われば、組織が変わる、組織が変われば、働く人が幸せになる」
というテーマで、人事担当者や経営者の方向けの採用や教育の情報をお届けして行きます。

※本内容はyoutubeから抜粋し、志村・谷出の対談から記事を作成しています
※動画でご覧になりたい人はこちら↓

全4回にわたって「オンライン説明会」の設計の方法についてご説明しています。
※新卒採用向けにお伝えしていますが、中途でも活用できる部分もありますので置き換えてご覧ください。

前回までの記事はこちら


【オンライン説明会のやり方①】オンラインでも採用を成功させる手法と観点

【オンライン説明会のやり方②】オンライン説明会の設計方法

第3回目の今回は、「オンライン採用の特徴と対策」についてより具体的にお伝えして行きたいと思います。

従来の採用活動をそのままオンライン化するだけでは上手くいかない?!

シリーズ第1回で、採用活動における企業と求職者のコミュニケーションには「型」があり、
それによってコミュニケーション手段が変わる、ということを、下記の図を使ってお伝えしました。

「オンライン」「オフライン」どちらが優れている、ということではなく、
それぞれにメリットもデメリットもあります。

だからこそ、オンラインを中心とした採用活動を行うにあたっては、
「今までオフラインでやっていたことをそのままオンライン化すれば良い」と片付けるのではなく、
それぞれのできること、できないことをしっかりと理解した上で、補い合いながら進めていく必要があります。

そのためにも、前回の第2回でお話をしたように、「オンライン説明会」をただの1つのイベントとして運営するのではなく、
採用活動という全体のフローを踏まえ、「どこでオンラインを活用するのか」ということを
オフラインでの活動とうまく組み合わせながら設計をしていくことが不可欠です。

オンライン採用の特徴と傾向を押さえよう

この後は、もう少し具体的に「オンライン採用の特徴と傾向」についてお話していきます。

ここまで読んでくださったあなたは、
「これまでの採用活動をそのままオンラインに置き換えていいわけではない」
ということは、もうご理解いただいているかと思います。

オンライン採用の特徴を押さえた上で「なぜ自社ではオンラインで採用を行うのか?」という
活動実施の目的を明確にしていただけたらと思います。

求職者側から見た「オンライン就職活動」とは

求職者の方にとっても、すでに「オンライン就職活動」が一般化しています。

それによって、従来の就職活動と大きく変わったところと言えば、
「就職活動に掛かる費用負担、時間負担が少なくなった」ということが挙げられます。

これまでは、「説明会に参加する」「面接を受ける」という場合、
求職者の方は、その企業のオフィスに直接足を運ぶ必要がありました。
そのため、交通費等の費用面に加えて、移動時間などの制約は避けられない負担でした。

「遠方の企業の選考を受けたい」となった場合にはなおさらです。

だからこそ、これまでの就職活動においては、
求職者が今住んでいる場所から電車で行ける企業や、帰省した際に実家から行けるような企業など、
説明会や選考に参加する企業を限られたエリアの中で、限られた数だけ選ぶというケースも多くありました。

ところが「オンラインで就職活動ができる」となると状況は一変します。

説明会に参加するのに、移動時間も交通費も不要、
インターネット環境さえあれば、求職者は日本全国どこからでも説明会に参加できるようになりました。

このように、選択肢が広がり、様々な企業と出会うことが容易になったという点では
求職者にとっては大きなチャンスとも言えます。

企業側から見た「オンライン採用活動」とは?

それでは、このような「オンライン化」の流れを企業側から見た場合はどうでしょう?

求職者が気軽に説明会や選考に参加しやすくなった、という点は、
企業側にとっても大きなメリットではあると言えます。

しかし、企業側にとっては、押さえておかなければいけない点がいくつかあります。

求職者の選択肢が広がった分、ライバルが増えてしまう

求職者は、オンラインを活用することで、これまでよりも多くの企業に出会えるようになりました。
ということは、企業側にとっては、ライバルが増えてしまうということにもなります。

求職者が地域や移動時間の制限を受けずに企業を選ぶということは、
企業にとっても「地域」などが選ばれる理由になりづらくなってくるとも言えます。

つまり、企業側には、「求職者に選ばれる理由」がより求められるようになります。

オンラインの場合にはなおさら、求職者の興味喚起を引き起こす取り組みを用意し、
求職者がなぜあなたの会社を選ぶのか、その理由を明確にしてあげることが必要です。

偶然の出会いが減少する

求職者が企業と出会う接点として、従来のオフラインの場合には、
「合同企業説明会」などがありました。

合同企業説明会の場合、あらかじめ興味のある企業だけではなく、
様々な企業が一堂に会し出展をしているため、
中には「たまたま立ち寄ったブースの企業の雰囲気がとてもよかった」
「たまたま話した人事担当がいい人だったから興味を持った」
というような、求職者と企業の「偶然の出会い」の機会もありました。

しかし、オンラインの説明会の場合、
様々な企業の説明会に気軽に参加できる分、
「求職者が選ぶ理由」によって企業選びが左右されます。

そのため、求職者のイメージが先行した求職活動が行われがちになる、という傾向があります。
これはつまり、「すでに志望度の高い企業」や「名前を知っている人気企業」の方が
求職者にとっては印象が強く、選びやすいため、より人気が集中するという状況になります。

ということは、「求職者は知らない企業の説明会にわざわざ行かなくなる」と言えます。

だからこそ、企業側は、
「ウチの会社の説明会に来るとこんなメリットがあるよ」ということや、
「なぜあなたがウチの会社に来た方がよいのか」ということを
最初に伝えてあげる必要があるのです。

オンラインにこそ求められる求職者へアプローチ方法

今まで様々な企業の採用を見てきましたが、
多くの企業が説明会の前にやりがちなのが、

エントリーをしてもらった求職者に対して、

「○月△日に説明会開催が決まりました。
 このリンクから予約をしてくださいね」

というような、いわゆるビジネスライク的なメールを送るだけ、というアプローチです。

では、このようなメールで、果たして求職者の興味喚起ができるでしょうか?

正直なところ、他の企業との差別化が図りにくいですよね。

求職者にとっては、この説明会に参加しなければならない理由もないですし、
もしかすると、そのメールを送ってきた企業がどんな企業だったのかを思い出せない、
という可能性も非常に高いです。

それでは、求職者に対して興味喚起をするためにどのような工夫ができるでしょうか?

たとえば、説明会の案内を送る際に、メールの中に
「自分たちの会社ってこんな特徴ですよ」という情報をあえて一言入れてみる、
「この説明会に参加するとこんな情報が得られて、あなたの就職活動につながりますよ」
というような、求職者にとってのメリットを具体的に提示する、なども良いでしょう。

オンライン採用における広報活動は、ただ単に説明会の日程などを提示するだけではなく、
求職者にとって「就職活動とは?」「キャリアとは?」「働くとは?」ということについて
考えるきっかけを作るということが重要な接点となってきます。

多くの求職者、多様な求職者に出会えるきっかけが作れる

とは言え、オンライン採用になったことで、これまでの採用活動では出会うことができなかった
多様な求職者、多くの求職者に出会うきっかけを作りやすくなったというメリットもあります。

広報活動においては、求職者に選ばれる情報の提供はもちろんですが、
「企業が求める対象者に合った情報発信」を行っていく、ということも意識する必要があります。

それでは「対象者に合った情報発信」とはどういうことでしょうか?

たとえば、東京にオフィスをおく企業にとって、
北海道の求職者からのエントリーがたくさん欲しいか?というと、どうでしょう?
もちろん、その中で「東京で働きたい」と考えている求職者には来てもらいたいわけですが、
「北海道で働きたいんです」という方のエントリーは必要ないですよね。

オンライン採用の場合、地域を超えて多くの求職者に対してリーチすることが可能になります。
しかし、いくら多くの方にリーチしたとしても、実際の採用につながらないのであれば意味がないわけです。

だからこそ、「自社が採用すべき人」(どこに住んでいるのか、どう言う能力や素養を持っているのかなど)を
企業側がしっかりと把握し、その人たちに伝わる情報を出していく必要があります。

この点をしっかりと意図して情報発信を行わないと、
結果的に、エントリーや説明会にはたくさん集まったけれど、欲しい人材が採用できない、
というようなことが起き得るのです。

「同期型(ライブ型)」と「非同期型(動画型)」は実施目的によって使い分ける

オンラインコミュニケーションの型には「同期型(ライブ型」と「非同期型(動画型)」がある、
ということについてはこれまでもお話をしてきました。

これらの型は、実施する目的によって使い分けを行う必要があることを押さえておいてください。

同期型(ライブ型)

<目的>双方向のコミュニケーションを取り、相互理解、関係性を作る。
<手段>zoomやTeamsを利用したオンライン説明会や面接など

非同期型(動画型)

<目的>内容をしっかりと理解してもらう。いつでも、何度でも見られる。
<手段>youtubeなどの動画・映像コンテンツ

直接の接点が持てず、関係構築が難しくなる

前回の第2回でもお話をしましたが、
オンラインの場合は、雑談をするなどのコミュニケーションを取る機会が生まれにくいという特徴があります。

そのため、説明会や選考などの取り組みの前後に余白の時間を作ったり、
アイスブレイクや雑談をし、求職者との関係性を作るよう設計をする必要があります。

その他にも、「個別の対応に注力する」、「相手の話を聞きながら進める」など、
開催側にとってもコミュニケーションの量と質をより意識して高めていくことが求められます。

内定者など、他の同期との接点が作りにくい。

これは実際に選考が進み、内定を出した後に意識をしていただきたいポイントです。
説明会も選考もオンラインで進められていくと、
他の内定者(同期)と接点を持つ機会が非常に少なくなってしまいます。

それによって一体感を感じづらい、雰囲気が掴みにくい、と感じる求職者も多いです。
場合によっては、それが内定辞退に繋がってしまうなども起こり得るんですね。

実際に一つの場所に集まって直接顔をあわせることは難しいかもしれませんが、
だからこそ、オンラインにおいては「何度でも接点を作る」という工夫が必要です。

他にも「共通体験を作る」ということや、
「自己紹介の仕組みを作り、出会う前から会う感覚を作る」ということも、
関係構築に繋がっていきます。

オンラインならではの「関係構築」を行う

「関係構築」がなかなか難しい、という点はオンラインの弱みとも言えます。

だからと言って、オンライン採用では関係構築が絶対にできないのかというと、そうではありません。

これまでもお伝えしてきたような、オンラインの特徴である「気軽さ」という点を生かし、
コミュニケーションの「量」を高めていくことで、関係性を構築していくということができます。

たとえば、オフラインと比較した時、
「毎週会社に来てもらって話しましょう」というのは求職者にとって大きな負担になりますが、
「毎週オンラインで15分喋りましょう」というと、幾分ハードルが下がりますよね。

オンライン採用の場合は、
イベントを小出しにし、1時間程度のイベントを5個ほど開催している企業もありますし、
内々定者になった方たちと月1回ぐらいのオンラインイベントを開催している、という企業も増えてきました。

そうやって、オンラインの利点を活用し、接点を作っていくことが求められるんですね。

通信機材と通信環境があれば、どこからでも発信ができる

また、こちらもオンラインならではの利点とも言えるポイントとして、
「対面では、見れないような場所や会えない社員を登場させることができる」という点が挙げられます。

これまで、社長は最終面接でしか会えない、という企業も多かったかと思いますが、
オンラインの場合は調整をしやすく、早い段階で社長と接点を持たせることができます。

また、海外進出しているような企業であれば、
海外の現地法人からライブ配信をしたり、現地で動画を収録したりして、
「実際に海外で働くって、こういう働き方をするんだよ」ということを
より具体的に伝えられるようになった、というのはオンラインならではとも言えるでしょう。

ビジュアル情報は求職者に大きなインパクトを与えることができるので
大いに活用していただきたいところです。

通信環境や通信機器の違いに配慮する必要がある

オンラインを活用するということは、同時に通信環境や通信機器の違いよる
トラブルが起きる可能性についても備えておく必要があります。

こちらについては「トラブルは起きる」という前提であらかじめ準備しておくと良いでしょう。

<事前準備の例>
・PCは、本体と予備と2台をあらかじめ接続をしておく。
・万が一の通信トラブルに備え、求職者の緊急連絡先を把握する。
・企業の緊急連絡先を伝えておく。
・トラブル時の対応方法を確保しておく。
・採用担当者がオンラインツールやコミュニケーションに慣れておく

まとめ

今回は、オンライン採用の特徴と傾向について改めて振り返ってみましたが、いかがでしたでしょうか?

オンライン採用が始まったばかりの頃は、なかなか慣れないことや大変に感じることも多かったかと思いますが、
多くの企業がオンライン採用を始めてから3年目ぐらいになってまいりましたので、
機器の操作やコミュニケーションについてはだいぶ慣れてきた、という方も多いかと思います。

次回は、オンライン説明会の特徴と対策ということで、
さらに「説明会の実施」に絞ってお話をしながら、貴社のオンライン説明会のクオリティを上げる方法について
詳しくお話をしていきたいと思います。

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