■zoomでセミナーする時に重要なこと。2日間zoomでセミナーやり切って、見えてきた!! category:コラム update:2020.04.08
4/7.8と緊急事態宣言が発動する中、新入社員のリアル研修をZoomに切り替え、2日間で6社26名の研修を実施しました!
結果、満足度90%以上。集中力は0〜100%採点で、ほとんど90%以上。 「zoomで2日間なんて持たない」を跳ね除けました!満足度はリアル並みに高く「リアルより集中できた」という意外な声も。
僕は、研修プロデューサーのプライドをかけて、この10日間休みなしで、このzoomでの学習設計(ラーニングデザイン)を考え、同業のプロたちとも情報共有し続けた結果、最適解が見出せた感じがします。本当、僕らよくやった。
いま、リアルが全滅でオンラインを導入したり、検討されている方も多くいらっしゃると思いますので、僕の事例を役立てていただければと思います。
詳しくは、またブログにまとめます。
以下、
オンライン研修を成功させるためには、大切な学習設計の要点
■事前の環境整備
→受講者および講師の環境整備に多大な労力がかかります。ネット速度、パソコン、zoom自体の環境設定。各社のバックアップの体制づくりなど、丁寧な説明と対応が必要でした。
今回は、参加企業さまに事前の接続テストし、zoom説明会を行い、バックアップ体制を整えた上で実施しました。
在宅で受講生する方のパケット通信量も気にしました。「パケ死対策•••通信容量がオーバーして使えなくなる」も大切です。
特に新入社員の自宅にはWi-Fiがありません。
■共通体験の創出
→リアルでないため、受講生同士の共通体験をどのように行うかがポイントになります。ポイントは、同じ行動や所作、同じことをするということです。
例えば、「いいね!」ポーズをみんなでするとか、「エアー握手」など、うまく行うことです。
■集中力の持続の工夫
→普通の研修と全く違うのはこれです。
講師の話すスピード
話す時間
手を上げてもらうタイミング
シェアの時間
資料の提示の仕方
休憩のタイミング
休憩の時間
休憩タイムにしてもらうこと
など、
だいたいオンラインの適切なラーニングデザインが見えてきました。
講師が10分以上説明しないことを前提に講義を組み立てることが重要です。詳しくはブログに書きます。
なお、一日の企業研修の時間は
1000-1600が集中のMAXかなと思っていました。
お昼休みを抜くと5時間。
めちゃくちゃ工夫して、最高に考え尽くして運営しましたが、アンケート見る限り、これでも、ギリギリの集中力かなという感じです。
そのかわり、宿題やYouTubeを見てもらったり、自主教材を豊富にすることが大切です。
■ファシリテーションの重要性
→zoomにシェア機能(ブレイクアウトセッション)があるのですが、これを多用します。
これをしないとzoomである意味はありません。
しかし、うまく誘導しないと、ダレたり、全く話していない人もいました。部屋が分かれているので、ダレている人事態も把握できません。
受講態度が悪い人が、シェアの質を落とします。周りの満足度を下げます。
そのため、うまく運営側が監視する仕組をつくると、新人の場合は、見られているから、ちゃんとするという作用が働きました。話が止まっている場合、主催者側が入って、質問をして盛り上げました。
他の階層に作用するかは分かりませんが、その点、新人は素直ですね。
■講師一人では運営できない。
→zoomのオンライン研修では、講師がワンオペでzoomを操作するのは、今の時点で至難の技です。
車を高速で100km出しながら、スマホでメール返信するのと同じくらい、ミスが起きやすくなる行為です。
そのため、
「喋る人」
「進行を管理する人」
「お客様対応」
する人が大切です。
今回、講師の佐藤 政樹さん、進行が私、お客様対応を西森 郁代さんに担当してもらい、緊急事態宣言で混乱する中でも、研修をうまく進めることができました。
■アナログとデジタルの融合
→オンライン研修だから、pdf配ったり、iPad配ったりという発想もあるかと思います。
しかし、アナログでないといけない理由があります。
理由はここに書きませんが、基本的テキストは紙で事前に配布して、書き込ませる。
とか、
パワポを使わずに板書で進めるなど、デジアナ相互の手法を使いながら進めたこともよかったです。
テキストに関しても適切なサイズ感も見えてきました。
A4の印刷のテキストはダメですね。やってみたら、分かりました。机にPCおいて、さらにA4のテキストをおける幅はないのです。
■サクラが必要
→オンラインで研修する時は、周りの表情が読めず、講師がめちゃくちゃやりづらい。そのため、一人の良くうなづくサクラが必要です。2日やるなら、サクラmust。今年はお花見もできなかったから、🌸はmust
■余白の必要性
→zoomの場合、目的のあるコミュニケーションですが、目的のない時間、余白みたいな時間も必要で、受講生は意外にそれを求めてたりします。
良くセミナー参加後に、参加者と飲みに行くのが楽しみとか、終わった後の雑談みたいなものが学びになるとかです。
そういう余白みたいなものの価値をきちんと主催者側が理解していないと淡白になってしまいます。
淡白な白身魚もちゃんと調理すれば、味が出てきます。余白、大事です。
元劇団四季の佐藤さんは、リアルでは歌を入れるのですが、オンラインは歌は難しいと思っていれませんでした。しかし、終わって、雑談タイム中に「歌って欲しい」と依頼があったので歌うと、めちゃくちゃ盛り上がりました。
こういう余白マジックみたいなもの、みんなリアルだとやってるけど、オンラインで無くすのはもったいない。
■個人情報を守れ!
zoomセミナーは、セミナーの画像をキャプションしたり、撮影したりする人がいます。これは、知財を守りたいというので、禁止する主催様がいますが、もっと守らないといけないのは、個人情報です。どこの会社の誰誰がいたとSNSに投稿されると問題になります。
セミナーは、個人で参加している人ならともかく、企業人として来ている場合もあるからです。
セミナーの内容自体が企業課題や個人課題と結びつくこともあるのです。
そのため、個人情報の観点から画面キャプチャ、絶対禁止がmustです。
企業研修なら、そう言えば、撮影しないと思いますが、個人の参加者の場合、そうは言っても撮る人がいます。その場合、「セミナー画像が欲しいなら、あとでpdfでクレてやるから、撮影するな!」というくらいいう必要があります。
■在宅講師は、配達に気をつけよう!
ここは一句。
『Amazonは忘れた頃にやってくる。』
■めっちゃ疲れた
普段と使う脳みその部分が違うように感じます。慣れの問題か?
それ故に、めちゃくちゃ緊張なのか、頭を使うのか、疲れます。
その場にいないのに、相手の空間を認知するために、莫大な想像力を使っているのでしょうか?
ITや新しいテクノロジーに対して、敏感で好意的な自分ですら、このパワー消費量。
ここ1週間くらい夜になると知恵熱が出るような感覚になりました。ただ体温測ると毎回平熱です。目と脳がオーバーヒート気味です。
このようなZoom修行に耐えたお陰で、
『誰もがオンラインセミナーへの正解を持たずに慌てている中』で、自分の中では『ある種の型』が見えてきました。
■最後に
オンラインで、生配信するなら、100名でもいけると思いますが、一方的に話すのであれば、YouTube liveでも良いわけです。
相互コミュニケーションが発生させることができるのが、zoomの強みで、この相互交流を意図して学習設計に取り組むことが大切です。
また、事前のアンケートや事前のYouTubeの宿題、課題提出を徹底することで、本来リアルでやっていたことを分解して、パーツごとに提供することが可能であることがわかりました。
■コロナで仕事が飛んでいるお仲間へ
僕も緊急事態宣言後に、いくつかの仕事が吹き飛びました。
しかしながら、公開型の新人研修は、
10日前にオンラインに切り替えを意思決定し、すべてのお客様に連絡し、ここまで来ました。
さすがに緊急事態宣言で、前日夜と当日の朝にキャンセル3社ありましたが、他は問題なく乗り越えられました。
コントロールできることに焦点を当てて、お客様に誠実に向き合ったのは大きな自信になりました。
実はzoom研修が落ちた時のバックアップとしてYouTube教材も22個つくっていました。
が、結局使いませんでしたが、フォロー教材として、今後も活用できる大きな強みとなりました。
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