人事戦略 組織開発の専門家 志村智彦 志コンサルティング株式会社

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博士後期課程に入学しました category:ニュース update:2025.05.01

みなさん、お世話になっております。志コンサルティング株式会社の代表の志村です。
本年、4月1日より法政大学大学院デザイン工学研究科システムデザイン専攻の博士後期課程に入学いたしました。

博士課程での研究テーマは「インクルーシブデザイン」をメインに、障害者や障害児の社会政策や社会参画についての研究を深めようと考えています。

元々は、前回の修士課程においてはMBAや中小企業診断士のための学びが主たる目的で進学しました。
一方、研究テーマを、私自身が障害児の親だったこともあり、「障害児の就学に関する問題」と設定して、さまざまな文献を調査研究しました。

研究をする中で、障害児の親御さんと出会い、政策提言にも参加しました。その中で、国会議員の先生方や、厚生労働大臣、文部科学大臣、こども家庭庁の担当大臣などに接見することができ、このテーマの社会的なニーズがあることを肌で感じました。

最終的には、修論として「インクルーシブデザイン視点におけるソーシャルイノベーション創出の理論と実践」としてまとめ上げました。

現在も、研究を通して出会った親御さんとのNPO活動を通して、障害児に関わる政策提言を行っており、
2025年2月11日には、参議院会館で実施された超党派の国会議員による『成育基本法推進議員連盟』の総会に参加させていただき、『障害児の親の所得制限』について、議員の皆様にお伝えさせていただきました。

また、参議院議員の山田太郎先生には、私の子供が通院する心身障害児総合医療療育センター(通称:小茂根)にお越しいただき、障害児を取り巻く、生の現状をご覧いただくなど、活動をしております。
https://taroyamada.jp/cat-kind/post-44244/

さて、研究に関してですが、日本政府も共生社会を掲げており、障害者差別撤廃法、障害者採用、企業における合理的配慮の義務化など、法整備などにより、障害者を取り巻く環境が大きく変わってきています。

私自身も、障害児がおり、ライフステージごとに、さまざまな課題が出てきています。これらをマイノリティの問題として捉えるのではなく、当事者研究として、社会の発展に寄与していきたいと思っております。

そのためには、インクルーシブデザインという「排除されている視点からのデザイン」を研究し、多角的な視点から社会に提言できるようになっていきたいと思います。

一方で、私はこれまで20年間、人事コンサルタントとして活動してきました。これまでの経済活動と本研究は、今の段階では直接的な紐付けがありません。しかし、長期的な視点に立つと、障害者雇用や、障害者のオンボーディング(職場への適応)などの知見につながっていくと考えています。実際に、こうした相談は現場でも増えてきています。修士課程での研究について、企業の担当の方から個人的に問い合わせをいただくケースも増えてきています。企業の方も、こうした問題に興味を持つ方が、当事者であることは少なくありません。というか、ほとんどがそうです。

日本の障害者比率は9%とと言われており、10人に1人が障害を持っています。この大部分は高齢者であり、社会保険料が現役世代の負担となっています。一方で、こどもの障害者の数も増えてきています。2022年の文部科学省の調査では、10%のこどもが発達障害の可能性があるとしています。医学の発展とともに、これまでグレーゾーンと言われていた精神的な障害を持つお子さんが急増し、療育を受ける機会が増えてきました。

一方、まだまだ、こどもに対する施策は十分と言えず、こども家庭庁ができ、国も環境整備に向けた取り組みが進んでいますが、社会保険料が増加しており、財源の問題で、皮肉にも、こどもへの投資がされずらい問題も発生しています。

私自身の研究も、親として、社会の担い手として、少しでも人類の進歩に寄与できる貢献していきたく、研究も邁進していきたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございます。